保険者の9割、「介護保険料に問題」

 02, 2008 12:00
保険者の9割、「介護保険料に問題」

介護保険制度を運営する市区町村など(保険者)の約9割が現在の介護保険料の設定方法に「問題がある」と考えていることが2月29日、厚生労働省が公表した調査で分かった。介護保険料の決定には世帯の考え方を取り入れているため、被保険者本人以外の人の課税状況で保険料が違ってくることや、収入が変化しなくても税制改正などが影響して保険料が変わることなどが問題点に挙がった。

 現在の介護保険料は、世帯内に課税者がいるかどうかや合計所得金額などの状況に応じて段階別に分けて設定しており、標準は6段階。段階ごとに定めた一定の割合を保険料基準額にかけることで、各段階の保険料を算出する「段階別定額制」方式だ。このため、保険料の水準が上がると、段階ごとの差額が大きくなる。税制改正で非課税限度額などが変わると当てはまる段階が変わったり、世帯内に課税者がいることが保険料に影響するため、合計所得に差がある世帯を見た場合、低い世帯の保険料が高い世帯の保険料を上回ってしまう逆転現象が起こったりするなどの問題がある。
 厚労省は、今後介護保険料の在り方自体を見直していく際の材料とするため、昨年9月に1697の保険者にアンケートした(回収率70.9%)。

 結果によると、現在の介護保険料の設定方法について、「住民の理解を得にくく問題がある」との回答が43.6%を占めた。「将来保険料負担が大きくなれば問題がある」と回答したのは45.6%で、合計89.2%の保険者が保険料の在り方に問題があると考えていた。「問題ない」と答えたのは10.0%にとどまった。

 問題があると答えた保険者が指摘した問題点(複数回答)は、「被保険者本人以外の課税状況で保険料の段階が違うことに理解が得られにくい」が81.6%と最も多かった。ほかには、「税制改正の影響で収入が変化しなくても保険料額が違う」70.3%、「基準額が上がる中で低所得者層の負担への影響が大きくなる」62.9%、「段階の中で所得差があるのに一律の保険料ということに理解が得られにくい」55.1%などが多かった。

■保険料設定「見直すべき」が5割
 現在の「段階別定額制」方式について、「見直すべき」と回答したのは51.6%と過半数を占めた。「現行のままでよい」と答えたのは47.0%だった。

 見直すべきと回答した保険者が挙げた理由(複数回答)は、「現行の設定方式は問題が多い」(58.3%)、「後期高齢者医療制度の保険料と同じ設定の方が分かりやすい」(45.6%)、「今後の保険料上昇を考えるともたない」(42.2%)などだった。

 妥当な見直し方法としては、現行のまま段階区分を増やすことや、負担能力に応じて負担する定率制を使う方法などが挙がった。


参照:キャリアブレイン
関連記事
スポンサーサイト

COMMENT 0

WHAT'S NEW?