医療制度に国民の過半数が不満

 18, 2008 12:00
医療制度に国民の過半数が不満

現在の医療制度に国民の54%が不満を感じていることが、NPO法人(特定非営利活動法人)日本医療政策機構が7月2日までにまとめた「日本の医療に関する2008年世論調査」の結果で明らかになった。不満の理由としては、制度決定における市民参加の度合いやプロセスの公正さを挙げる声が多く、政治や行政に対する国民の信頼度が低いことが浮き彫りとなった。

調査は今年1月に実施され、全国の成人男女1082人が回答した。
 現在の医療制度について、「大いに不満」が11%、「やや不満」が43%で、不満を感じている国民が54%と過半数を占めた。一方、「大いに満足」は2%、「まあ満足」は39%で、満足している国民は41%だった。

 医療制度に対する具体的な不満では、「制度決定への市民参加の度合い」が77%で最も多く、「制度決定プロセスの公正さ(既得権益の排除)」が75%、「医療費の水準(保険料・窓口負担等)」と「医療制度の平等性(貧富の差への配慮)」が共に68%でこれに続いた。

 また、医療制度改革を主導すべき主体(複数回答)については、「市民代表、患者代表」が62%で最多。次いで、「医療提供者(医師など)」が51%、「専門家、有識者」が48%と続いた。
 一方、「厚生労働省」は38%、「首相、内閣、又はその諮問機関」は27%、「国会、与党」は17%で、国民の政治・行政不信を裏付ける結果となった。

 さらに、望ましい医療制度について、高水準の医療を国民に等しく給付する代わりに、その費用を賄うための税や社会保険料などの負担を重くする「高負担高給付・平等型」、標準的な公的医療を国民に等しく給付し、税や社会保険料の負担を抑える「低負担低給付・平等型」、標準以上の医療は個人が選択して自己負担で受ける「低負担低給付+自己選択」の3つの回答項目で調査。
 その結果、「低負担低給付・平等型」が58%と過半数を占め、「高負担高給付・平等型」と「低負担低給付+自己選択」は共に17%だった。

 このほか、社会的な格差が広がる中、低所得・低資産層の約4割が、費用が掛かるとの理由から過去1年以内に医療機関への受診を控えた経験のあることが分かった。

 同機構では、「多くの国民が医療制度の平等性を重視し、負担増には抵抗のあることが確認された。低負担を求める背景には、政治や行政に対する一般的な不信感が影響している可能性が考えられる」と分析。「目指すべき医療制度については、財源確保や負担と給付、公私のバランスなども含め、国民的議論を行う必要がある」と指摘している。

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参照: キャリアブレイン
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